カーシェアリングを比較検討

来たる2008年にはヨーロッパで、世界一厳しいといわれる燃費規制が導入される。
この規制は自動車1台ずつの燃費ではなく、そのメーカーが作るすべてのクルマの平均が適用されるから、各メーカーはどうしたって小さなクルマを作らなければならなくなる。利幅の大きな大排気量車を売って儲けようとするなら、さらにたくさんの小型車を作らなければならない。
D・Kが慣れぬFFに手を染めてAクラスを作ったり、超小型車のスマートを企画したりしたのはこうした背景があるからだ。EクラスやSクラスのような利幅の大きな、大排気量の高級車を売るには、小型車やMカーを作らざるをえないのである。
そこで問題となるのはMカーを作る技術である。D・Kにその技術がないことは、Sの出来の悪さを見れば一目瞭然である。
Sはなるほど600のエンジンで、ごく短いボディに2人を乗せるというアイディアはたいしたものだが、いかんせん意あって力が足りなかった。この600エンジンはまったく非力で、のべつぷん回してやらないと、都内の交通にとてもついていけない。
しかもそのシーケンシャルシフトはいたって使い勝手が悪く、しょせん実験車でしかないなと思わされる。SやDあたりの軽自動車と比べたら、その実力は雲泥の差である。
WやMAXは4人の大人が十分乗れて、しかもトランスミッションはトルクコンバーター式の4速フルオートマチックだ。エンジンもMAXに至つては4気筒である。
そして高速道路をえんえん100回/hで巡航できると来ては、とうていスマートの出る幕はない。さらに問題となるのはその生産技術だ。

仮にDがSやDの作るような軽自動車を設計できたとしても、その生産コストが採算の合うものでなければ作っても意味はない。実はここのあたりも日本の軽自動車メーカーの独壇場なのだ。
コストの鬼のTも、私たちにはとうていあれだけ安くは作れませんと、手っとり早くその技術ごとDを傘下におさめてしまったし、今年になって軽自動車マーケットに参入することを発表したNも、当面は自社開発をせず、SのニューWのOEM供給を受けるという形をとらざるをえない。Mを傘下に収めたD・Cも、Mの軽自動車技術に注目していないワケがなく、次期SはMとの共同開発である。
実際、いまの日本の軽自動車メーカーはHを除くすべてのメーカーが、なんらかの形で世界の大メーカーにツパをつけられている。
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